スキンケア

口の周りの乾燥の原因は?粉吹き・赤みから肌を守るための4つの対策

普段はあまり意識してケアするという方が少ない口周りですが、ふとした時に鏡を見ると、カサカサで粉を吹いていたり、かゆみや赤みを伴うこともあったりしませんか。顔の他の部分は乾燥していないのに、口周りだけ粉を吹いている方も意外といます。また、口元は年齢がでやすいパーツでもあり、潤いがなくなると老け込んだ印象になってしまいます。粉吹きや赤みの原因と対策を知り、潤いのある口周りをキープしましょう。

口の周りの乾燥の原因は?粉吹き・赤みから肌を守るための4つの対策

2018年06月08日更新

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記事の目次

[1]口の周りの白い粉はなに?


白く細かい粉で、まるでフケのような粒がお肌を覆ってしまってお化粧も大変だし、かゆいということもあるのではないでしょうか。この白い粉は一体何なのでしょう。

乾燥による粉吹きとかゆみ

白い粉がふくのは、乾燥が悪化しているというお肌のサイン。白い粉は、剥がれかけた古い角質、老化角質です。お肌は角質という細胞がいくつも重なってできており、水分やセラミドといった保湿成分によってそれぞれがくっついています。

その水分が乾燥したり、保湿成分が劣化することによって、繋ぎ合わせていたものがなくなると、角質は乾いて剥がれ落ちていきます。それが白い粉の正体です。このような状態で、ひどい時はかゆみや赤みも伴います。

[2]口の周りの粉吹き・赤みの主な原因とは

顔の他の場所に比べ動きが多い場所であり、もともと口の周りは乾燥しやすいパーツの一つです。なぜ乾燥が起こってしまうのでしょうか。

口の周りはデリケート

口の周りは目の周りと同様にデリケートで少しの刺激や変化などで影響を受けやすく、乾燥や肌荒れを起こしてしまいます。また、乾燥の原因は口周りの皮膚の特徴が大きく関係しています。どのような特徴をもっているのか、詳しくみてみましょう。

薄い皮膚

肌の一番外側にある表皮は厚さ約0.2ミリといわれており、とても薄い膜です。なかでも唇という粘膜を囲むようにしている口の周りの皮膚は特に薄いとされています。薄い皮膚のため、ダメージも受けやすいのです。

花粉症皮膚炎

花粉症の時期にお肌が敏感になり、乾燥・かゆみ・赤みといった症状がでることはありませんか?花粉症による鼻水や涙をティッシュでこするという摩擦で、肌荒れが起こる症状も花粉症皮膚炎とされています。特に口の周りや目の周りの皮膚の薄い部分に症状がでることがあります。

エアコンなどの室内環境

エアコンなどによる室内環境によっても乾燥しやすくなります。エアコンの風が直接あたると乾燥しやすくなるので気を付けましょう。加湿器などを使用し、お肌に良いとされる湿度60%を保つと良いです。加湿器がない場合でも、濡れタオルをエアコンの送風口にさげたり、霧吹きをするなどして湿度を保つこともおすすめです。

紫外線

紫外線が原因で乾燥を引き起こすこともあります。紫外線をうけることで肌のバリア機能が乱れ、乾燥しやすい状態になります。口元の日焼けはケアを怠りがちなことが多いようですが、こまめに日焼け止めを塗るように心がけるとよいです。また、紫外線は1年を通して降り注いでいるため、夏以外にも紫外線対策をすると良いでしょう。

口をなめるという癖(舌なめ皮膚炎)

口をなめるという癖がある方も荒れやすいため注意が必要です。口の周りが乾燥していると、水分を与えようと舐めてしまいたくなるようです。しかし、なめることによって皮脂が奪われてしまい、より乾燥しやすくなるという悪循環を繰り返してしまうのです。子供に多い皮膚炎とされていますが、大人でも頻繁に起こってしまう可能性があります。

刺激のある食べ物

香辛料などの刺激のある食べ物を食べることで、口の周りの皮膚に赤みやかゆみといった症状が現れることがあります。また、そのような汚れを放置するのも乾燥の原因になります。汚れがついていないようでも、口角に残っていることもあります。

皮脂腺が少ない


皮脂腺とは、肌を守り水分が蒸発するのを防ぐ役目をしてくれる皮脂を生み出す大切な器官です。

その皮脂腺が、もともと口周りには少ないといわれています。保湿クリームともいえる役目をしてくれる皮脂の分泌が少ないため、水分が蒸発しやすく結果的に乾燥もしやすいのです。

皮脂膜は拭うといった摩擦によって簡単にとれてしまうため、ほかの場所より優しく慎重に扱いましょう。

日々のお手入れ

何気なく行っているお手入れですが、実は乾燥の原因になっているかもしれません。毎日のお手入れが不十分であったり、間違ったスキンケアを繰り返していたりすると、乾燥を招く原因になります。

クレンジング・洗顔

女性の方ならお化粧をし、口紅を塗ることもあるでしょう。最近では落ちにくいものも多く販売されています。そんなメイクを落とすため、ゴシゴシと擦ってしまうこともあるかもしれません。しかし、ゴシゴシ擦ることで肌はダメージをうけ、乾燥を招くことにつながってしまいます。

洗顔も同様で、擦るようにして洗うのはお肌に負担です。摩擦と刺激が原因になっているのです。落としにくい口紅は、ポイントメイクリムーバーを使用し、クレンジングはしっかりとなじませてから優しく落とすように意識しましょう。洗顔はきめ細かい泡で包み込むようにして洗いましょう。また、洗い流すときは32〜35度のぬるま湯がいいとされています。

保湿方法

鼻や唇などの凹凸部分は、しっかりケアしているつもりでも塗り漏れがあり保湿が十分でない場合もあります。また、忙しい時はスキンケアに手を抜いてしまうこともあるでしょう。こういったことの繰り返しが乾燥につながり、肌荒れを起こすことになります。口元や口周りは特にしっかりとした保湿が必要です。

除毛

口周りにムダ毛が多いと感じたり、化粧のりをよくするため、顔そりをしている方も少なくないでしょう。その時使用するカミソリやシェーバーも、実は乾燥の原因となる可能性があるのです。カミソリやシェーバーは顔の毛と一緒に必要な表皮までも削ってしまいます。

肌を守っている表皮が削られることによってバリア機能が低くなり、乾燥につながってしまいます。特に肌荒れしている時は、悪化する可能性もあるため注意しましょう。また、除毛後の保湿はきちんとするようにしましょう。

体の中からの刺激

体の外からの要因についてみてきましたが、体の内側からの要因による乾燥の可能性もあります。肌は内臓の調子を映し出す鏡といわれています。つまり、肌荒れは体内の異常のあらわれであるといえます。顔だけでなく、身体にも乾燥が現れている場合は特に水分摂取量や内容を見直してみましょう。

胃腸・内臓の働きの低下

暴飲暴食や栄養の偏りなどで内臓の機能が低下してしまい、乾燥・肌荒れの原因になります。特に肝臓の働きが低下すると、肌荒れを起こしやすくなるため、胃腸に負担のかからない食生活が大事になってきます。

ストレス

ストレスが溜まると栄養が行き届かなくなったり、筋肉が強ばることで血行が悪くなったり、ストレスを抑えようとホルモンが分泌されたりします。そういったことが肌トラブルを起こしやすくし、乾燥の元になることもあります。

体の冷え

体が冷えると血行が悪くなり、栄養が肌細胞にも行き渡りづらくなるため、乾燥につながってしまいます。

ホルモンバランス

ホルモンバランスが乱れるとお肌の状態に悪影響を与えます。女性特有の症状であるホルモンバランスの乱れは、生理や妊娠と深く関わってきます。

ホルモンバランスが崩れると、メラニン色素や皮脂を増加させてしまい、肌荒れだけでなくニキビやシミの原因にもなります。そのため、生理前から生理中の方や妊婦の方は特に症状がでやすいといえます。

乾燥の時期


口の周りの乾燥を気にする方は多いようですが、一年中気になる方は少ないのではないでしょうか。それは乾燥しやすい時期があるからです。お肌は湿度により状態が大きく変わります。

お肌に快適な湿度はだいたい60%~75%とされています。湿度が60%をきるとお肌は乾燥しはじめていきます。10月頃から湿度はだんだんと下がっていき、12月~4月の間は平均湿度が60%をきります。

そのため、夏の紫外線によるダメージを引きずり、秋の気候によって更に乾燥が気になり始め、冬に悪化するという方が多いのです。

[3]粉吹きの口周り・ガサガサの口元になってしまったら

口の周りの粉吹き・赤みのもとである乾燥の原因について詳しくみてきました。しかし、要因となることすべてに気を付け100%肌荒れしないようにするのは難しいことです。粉吹き・赤み・かゆみなどが引き起ってしまったら、できるだけ早く治したいものです。そのためにもなってしまった時の対処法を知っておきましょう。

保湿力の高いスキンケアアイテムを選ぶ

本来の肌を取り戻すためにも保湿は絶対必要な条件といえるでしょう。重ね塗りもおすすめです。また、保湿をするための化粧品選びも重要で、保湿力の高い保湿化粧品を使うのが効果的です。しかし、化粧品には多くの成分が配合されています。具体的にどのような成分に着目して選べばいいのでしょう。

保湿化粧品を選ぶ時のポイント

肌のもつ保湿能力を上げる成分が含まれているものを選ぶのがポイントとなります。優れた保水力を持つヒアルロン酸やコラーゲン・エラスチン、高い吸湿性を持つアミノ酸を含む化粧品が良いでしょう。なかでも保湿力に優れており、効果的にうるおいをもたらしてくれるヒト型セラミド配合のものがおすすめです。

刺激や摩擦を与えない

通常の状態でもデリケートな口の周りですので、乾燥し荒れた状態の時はさらに気を付ける必要があります。メイク時、クレンジング時にゴシゴシ擦るのは悪化する原因になりかねませんし、他にも刺激・摩擦には注意した方が良いです。

例えば食事中、口の周りを何度も拭く方がいます。特に外食する時には口の周りの汚れに敏感で、何度も擦って拭いてしまったりします。このような行為も摩擦によって油分を取りすぎてしまい、さらに乾燥し悪化の原因になる可能性があります。拭くのであれば軽く抑えるように汚れを取るようにしたり、可能であれば水で口の周りをすすいで軽くをふき取るようにした方がお肌には優しいです。

他にも刺激物を食べたり、熱い飲み物を飲むことでダメージになったりと日常生活の中でたくさんの摩擦や刺激の影響を受ける部位になるため、優しくケアできるように心がけることが早く治す近道になるでしょう。

皮膚の病気の可能性も

しばらくスキンケアや生活習慣に気を付けた生活を送っても改善がみられなかったり、赤みが強く悪化したりする場合などは病気の可能性も疑った方がいいでしょう。口の周りで起こりやすい病気としては、舌なめ皮膚炎の他に、接触皮膚炎・アトピー性皮膚炎・口囲皮膚炎・口角炎・ヘルペスなどがあげられます。疑われる場合は病院でしっかり診てもらいましょう。

薬で治す

日常生活で気を付けることも大切ですが、薬で治すのも一つの選択肢といえます。特に悪化してしまっている時は、セルフケアのみで治すのは難しいため皮膚科で医師のもと処方された薬を使用するのが安心です。また、お手軽な市販の薬という手もあります。塗り薬と飲み薬とあるようですので薬剤師に相談してみましょう。

化粧などで隠す

乾燥でできた粉ふきなど、治るまではうまくつきあっていかなければなりません。気になってしまって憂鬱に過ごすより、少しでも気持ちよく過ごすために、なるべく目立たなくする方法も知ってくと良いでしょう。

口の周りの乾燥を隠すメイク

まず、ファンデーションの前にしっかりとした保湿を行います。保湿剤は2度塗りすることをおすすめします。最初からお肌に潤いをもたせることで、粉ふきを抑える効果があります。粉ふきのお肌にはリキッドやクリームタイプのファンデーションがぴったりです。油分を含んでいるため保湿力が高く、崩れにくいという特徴を持っています。

ですが、崩れにくい分、密着度も高いため、お肌の負担になる場合もあります。その時のお肌の状態などに応じて使い分けるのも大事です。その際、やはりいつもより濃いめにメイクしているため、その後のスキンケアには注意が必要です。クレンジング、洗顔、その後の保湿には十分に気を付けるようにしましょう。

マスクの使用

乾燥が酷ければマスクをすることで気になる口元を隠すことが出来ます。また、メイクをしなくても良いためお肌への負担が減るだけでなく、冷気などの外からの刺激からお口の周りを守ることができます。水分の蒸発を抑えてくれる効果もあるため、マスクをすることは乾燥改善に効果的です。

[4]乾燥した口周りにならないための4つの対策

なってしまったら治るのに時間がかかり、注意することも多いです。乾燥した口周りにならないよう、特に気を付けたい点を4つの対策としてまとめました。

口元は特に丁寧なケアを

口元は特別手厚いケアをするようにします。基本は優しく包み擦らず押さえるように心がけましょう。化粧水などは重ね塗りをしたり、パックもおすすめです。化粧水をたっぷりコットンに含ませ、パックするようにしましょう。パックは保湿にとても効果的ですが、終わった後はすぐに乳液やクリームなどを塗って肌にふたをするのも大事です。

擦らず押さえる

摩擦は大敵ですので、普段から口を拭く場合は押さえて拭くことを意識するようにします。また、拭く際にはウェットティッシュは避けましょう。乾いたものより濡れていた方が汚れも取れ、摩擦も起きにくいように感じます。しかし、実は市販のウエットティッシュは水分や油分まで拭い去ってしまうため、刺激が強いのです。

食事以外にもクレンジング時、うがい後など日々の生活の中で拭くことが多くある口ですが、意識することで癖になっていきます。摩擦を起こさないことが乾燥の予防につながります。

こまめに保湿を

保湿は大事ですが、その頻度も気を付けたいところです。丁寧な保湿をしても1日1回と3回では効果は大きく変わってきます。この時に、口と口周りと両方一緒に保湿剤を塗るようにしましょう。ポケットの中にいれたり手の届くところに保湿ケア製品を置くことで、常に気にかけるようにすることが理想です。

口だけでなく、ひとつで顔やボディなどにも使える便利な保湿クリームもあるようです。乳液タイプもオススメですね。常に気を付けることでこちらも習慣づくといいですね。

食生活に気をつける

食生活も重要です。バランスの良い食生活とともに、規則正しい生活を送るようにしましょう。栄養面では、乾燥に効果的なビタミンAやビタミンCの栄養素がおすすめです。ビタミンAは乳製品や人参・ほうれん草などの野菜に多く含まれます。ビタミンCはレモンやパプリカなどに多く含まれます。

また、他にもミネラルが不足すると乾燥肌を引き起こしてしまいます。ミネラルはチーズや卵・牛肉・レバーなどに多く含まれています。これらの栄養素を積極的に摂取するように心がけましょう。

しかし、これらの成分を多く取り入れながらバランスのとれた食生活を送るのは難しいことです。そんな時は、サプリメントで気軽に栄養を取り入れるのもひとつの手です。自分の生活に合った方法でバランスの良い、乾燥に効果的な食生活を送って健康な口元を守りましょう。

[5]こんな人は特に気をつけよう

ただの乾燥と思わず、今までみてきた対策の他に特別な注意が必要といえます。

子供

子供は、大人に比べ食事の時などに食べ物が口の周りについてしまうことが多いです。また口を拭く際、汚れた手や服で拭ってしまうことも多々あることです。そういった不衛生な口の周りのままだと、肌荒れを起こしやすくなります。

そこからまた汚れがつくとアレルギーも起こす可能性もあります。スベスベに見える子供の肌ですが、まだ角質層も大人程に厚くはなっておらず、皮脂分泌も少なく、とてもデリケートで刺激を受けやすいのです。保湿剤でこまめにケアしましょう。

アトピー性皮膚炎の方

アトピー性皮膚炎の方は、部分症状の一つとして口の周りの乾燥や皮膚炎が引き起ることもあります。皮膚が非常に乾燥し、外部からの刺激もより受けやすく、かゆみを感じます。しかし掻いてしまうと傷になったり、さらに悪化したり痒みが増したりという悪循環になってしまいます。

注意すべき点では刺激・摩擦と同じではありますが、医師による治療が必要となることがほとんどになるため、悪化する前にしっかり診てもらいましょう。

[6]内から外から口の周りに潤いを

口の周りの乾燥は体の中からと外からの両方でさまざまなところから発生しています。もし口の周りが荒れてしまったら原因を考え、なってしまった時の対処法を講じ出来るだけ早く改善されるようにしたいものです。肌荒れは精神的なストレスから引き起こされることもありますが、肌荒れしていること自体がストレスになってしまいます。そのため、そうなってしまう前に少しの手間と意識で乾燥を防ぐことができればそれが一番でしょう。4つの対策を意識して、お肌の潤いをキープし、乾燥による粉吹き・赤み・かゆみなどからサヨナラしましょう。


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