種類別にみる人工甘味料の危険性や注意点!健康のためのメリット・デメリットをご紹介
「甘いものは別腹!」などと良く言いますが、老若男女、年齢を問わず甘いものは人気があります。最近は、健康意識の高い人が増えたことからか、カロリーオフの食品やドリンクが増えていますが、その大半に「人工甘味料」が使われているのをご存知でしょうか?「添加物たっぷりで危険!?」とか「低カロリーで安い」などさまざまな声を耳にしますが、実際のところはどうなんでしょうか?今回は、人工甘味料のメリット・デメリットを踏まえて、正しい使い方を確認していきましょう!
2018年04月02日更新
記事の目次
[1]人工甘味料ってなに?
人工甘味料とは、人工的に合成して作らせた甘味料のことを言います。天然でも天然でないものでも、合成したものは全て人工甘味料と言いますので、砂糖も科学的に合成すると人工甘味料ということになります。ここでは甘味料の種類と特徴を確認していきましょう。
甘味料とは?
食品に甘みを加える食品添加物のことを言います。甘味料は「天然甘味料」と「合成甘味料」の2つに分類されます。
天然甘味料
天然甘味料には「食品」と「添加物」に指定されているものがあります。食品系の天然甘味料には、食品の中に微量に含まれている糖の「ブドウ糖」や「オリゴ糖」という甘み成分を取り出し、精製し凝縮したものを言い、サトウキビの砂糖やはちみつなどがあります。
添加物系は、天然に存在する甘味料と酵素処理などによって人工的に合成した甘味料(人工甘味料)のことを言います。
例)トレハロース、ソルビトール、キシリトールなど
※キシリトールは天然にも存在しますが、人工的に合成して作られているので「人工甘味料」と呼ばれています。
合成甘味料
食品には存在しない甘み成分を人工的に合成したものを「合成甘味料」と言います。低カロリー甘味料や、カロリーゼロ、糖類ゼロと表示されている多くの商品に使用されていて、「サッカリン、ネオテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、アスパルテーム、アドバンテーム」などのことを言います。
[2]人工甘味料のメリットとデメリット
人工甘味料は「身体に悪い」「発がん性がある」というマイナスなイメージを持った人も少なくないようですが、その反面「カロリーが低い」「健康が維持出来る」という良いイメージもあるようです。
実際はどうでしょう?人工甘味料のメリット・デメリットを知って、商品を選択するときの参考にしましょう。
メリット
砂糖より甘みが強い
<主な甘味料の甘味度(砂糖=1)>
- アスパルテーム/200
- アセスルファムカリウム/250
- サッカリンナトリウム/400
- スクラロース/750
- ネオテーム/10,000
上記の通り、人工甘味料の多くが砂糖よりも甘さが強いことが分かります。少ない量で食品の甘みを調整できるため、摂取量を減らすことができます。
カロリーが抑えられる
人工甘味料には低カロリーのものや、カロリー0のものも多くあり、ダイエットに効果的に利用できる可能性があります。砂糖を使うと糖質が上がってしまうので、人工甘味料を使う方がカロリーを抑えつつコストの削減も出来ます。
虫歯対策になる
虫歯菌を活性させない人工甘味料も多くあり、虫歯対策としても期待できます。
デメリット
味覚が鈍くなる
人工甘味料を使用した食品の甘さに慣れてしまうと、普通の砂糖の甘さでは「物足りない」「味を感じない」となってしまう可能性があります。
食欲増進効果がある
人間は甘みを感じるとグレリンというホルモンが分泌されるため食欲が増進します。グレリンは新陳代謝に役立つなど、人間の身体に必要不可欠なものなのですが、同時に食欲も増進されてしまいます。お腹が空いてなくても「食べたい」と感じてしまうので食べ過ぎに注意が必要です。
摂取量によっては子供や妊婦には進められない
成長期の子供や妊婦さんが人工甘味料を摂ると「下痢や嘔吐」などを引き起こしたり、「成長の遅れ」を心配する声も多くあります。
一般的に出回っている人工甘味料は国が認めており、基本的に安全であるとされていますが、摂取量によってはおすすめ出来ません。心配な人は自ら摂取することを避けた方が懸命かもしれません。
人工甘味料の危険性・副作用
人工甘味料は現在でも身体への影響の有無が解明されてない点が多くあります。ですが、近年さまざまな研究結果が発表されていて、賛否両論意見が分かれているのも事実です。
ここでは、人工甘味料の危険性と副作用についてご紹介しますので、しっかり理解して今後の参考にしていただきたいと思います。
太りやすい?
カロリーゼロといたってある商品であっても、実際には完全に0kcal(ゼロカロリー)ではなかったり(正確には100mlあたり5kcal未満であれば0kcalと表示してよい)、人工甘味料を摂取することによって血糖値が上がりインスリンが分泌されて、体内に脂肪を蓄える働きが強まり逆に太りやすくなる太りやすくなると言われています。
摂取カロリーを減らしたくて人工甘味料を選んだのに、副作用に太りやすい体質になってしまう可能性があるというのは、注意したいポイントです。
糖尿病のリスク
イギリスの科学誌「ネイチャー」より人工甘味料は「糖尿病のリスクを高めている可能性がある」という論文が発表されました。
“人工甘味料入りの水を与えられたマウスが糖尿病につながり得る耐糖脳障害が起きやすくなった”というものですが、人間で得られた結果ではないため、どこまで信頼していい内容なのかは不透明ではあります。
下痢になりやすい?
キシリトールやソルビトール、スクラロースなどの人工甘味料が入っている商品のパッケージに「1度にたくさん食べるとお腹がゆるくなることがあります」という注意書きがされているのを見たことがある人も多いのではないでしょうか?
人工甘味料は天然には存在しないので、人間が持つ消化酵素では分解できないため、下痢の副作用が出るとされています。
依存性
人工甘味料の中には依存性が高いものもあります。食べれば食べる程、「ドーパミン(神経伝達物質)」が出て、もっと欲しいと思わせるため欲求をコントロールできなくなってしまうのです。
依存性が強まり、甘いものが断ち切れなくなると当然太りやすくなります。「どんどん欲してしまう=買ってしまう」ということは、食品メーカーにとっては都合のいいことですが、消費者にとってはとても怖いことですね。
ただ、砂糖にも少なからず依存性はありますので、摂取量を気をつけることをおすすめします。
[3]甘味料の種類
甘味料に種類があることをご存知でしょうか?とても有名な甘味料をいくつかご紹介します。
人工甘味料
人工的に合成して作られた「人工甘味料」をご紹介します。どのくらい糖度があって、どんな特徴があるのかしっかり確認していきましょう。
サッカリン
砂糖の200〜700倍の甘さがあり、水に溶けにくく、チューインガムや歯磨き粉・のどスプレーなどに使用されています。食品表示では、甘味料(サッカリン)・甘味料(サッカリンナトリウム)と併記されます。
後味に痺れるような刺激が残ったり、高濃度のままでは苦みがあるのが特徴です。1960年代に行われた動物実験で発がん性があると発表されたため、一旦使用禁止になりましたが、その後サルに対しての試験で発がん性が見られなかったため、使用禁止は解かれました。
日本では、現在でも発がん性の懸念により使用が制限されていますが、アメリカ、中国などでは大量に使用されています。「サッカリンナトリウム」は、ナトリウム塩にして水に溶けるようにしてあり、お菓子・飲料水・アイスクリームなどに使用されています。
アスパルテーム
アミノ酸由来で、砂糖の100〜200倍の甘さがありますがノンカロリーです。食品表示は、「L-フェニルアラニン化合物」と併記されます。独特の後味があり、他の甘味料と合わせて使用されることが多く、ダイエット飲料などに多く使用されています。
調味料として普通に使う程度の量では、急性毒性・慢性毒性の問題は起こらず、発がん性も認められていないため、安全性は高いと確認されています。
ネオテーム
砂糖の7,000倍〜13,000倍とかなり強烈な甘さがあり、食品表示は、甘味料(ネオテーム)となります。アルコール類には溶けやすく水にはやや溶けにくい性質があります。
飲料水やデザート、お菓子などに使われており、国内で食品添加物として承認されている甘味料の中で甘味度が高いのが特徴です。
アドバンテーム
2014年6月に新たに認可されたばかりの合成甘味料で、食品表示は甘味料(アドバンテーム)となります。砂糖の約14,000〜48,000倍の甘さをもつのが特徴です。少量でかなり甘味が強められますが、今のところ安全性は不明とされています。
アセスルファムカリウム
酢酸を原料としていて、砂糖の約130〜200倍の甘さがあり、食品表示は甘味料(アセスルファムカリウム)もしくは、甘味料(アセスルファムK)となります。スッキリとした甘みが特徴ですが、後味が悪いと感じる場合があります。
アスパルテームなどの他の甘味料と組合せて使用すると、甘みの質が砂糖に近くなります。飲料・ジャム・キャンディー・チューインガムなど、かなり使用頻度が高い人工甘味料です。
製造過程で発がん性物質の「塩化メチレン(ジクロロメタン)」が溶媒として使われていることがあるため、一部では使用を不安視する声もあります。
しかし、食品添加物専門家会議(JECFA)の評価では発ガン性・毒性ともに無害で安全性も確認されていますし、虫歯の原因物質にもならないとされています。
スクラロース
砂糖を原料としていて、唯一ノンカロリー甘味料で、砂糖の約600倍の甘さがあります。食品表示は、甘味料(スクラロース)と表示されます。水に溶けやすく、安定性に優れているため、さまざまな加工食品や飲料の甘味料として利用されています。
その一方で「138度以上に加熱すると有害な塩素系ガスが発生する」として、国会で取り上げられたこともありますし「実験結果が少ない」「安全性が不確か」という声があるのは事実です。
1999年には食品添加物に指定された人工甘味料として認められています。摂取しても24時間後には100%が代謝・分解されることなく排出されるため、血糖値やインスリン値にも影響を与えないとして、各国の規制をクリアし合同食品添加物専門会議(JECFA)でも安全性が確認されています。
また、虫歯の原因にもならないとして、広く使用が認められています。
キシリトール
キシリトールは「天然にも存在している添加物の人工甘味料」です。食品表示は、甘味料(キシリトール)もしくは、甘味料(キシリット)と表示されます。砂糖と同等の甘さで、レタス・にんじん・カリフラワー・ストロベリーなどにも含まれています。
日本アレルギー学会で2.4%のアレルギー症例があったため「一部の人にアレルギーを起こす」と報道されました。結局のところ、アレルギー特定原材料には指定されていませんが、”アレルギーの原因になり得る”という認識をしておく必要があります。
世界的に認知度が高く、国際保険機構(WHO)も評価していますし、虫歯になりにくい甘味料として有名なことからか、ガムに使用されていて、人工甘味料の中では比較的愛用されています。
天然甘味料
天然に存在する甘味料と、酵素処理などによって甘み成分を人工的に合成した既存添加物のことをいいます。
ソルビトール
梨やりんごに含まれていて、人口ではトウモロコシ・ジャガイモを加工して作られます。食品表示は、甘味料(ソルビトール)・甘味料(ソルビット)・甘味料(d-ソルビトール)・甘味料(d-ソルビット)と表示されます。
砂糖と比べるとカロリーが70%と抑えられることから、菓子類・あん類・生麺・魚介加工品など幅広く使用されています。その他、医療品や化粧品の保湿剤などとして使用されることもあります。
一度にたくさんの量を摂取すると下痢になりやすい副作用があるものの、国際保険機構(WHO)から「極めて毒性の低い物質」と認定されていることから、比較的安全に使用されています。
ステビア
ステビアは、南アメリカ原産のキク科の多年草を原料とした植物です。食品表示は、甘味料(ステビア抽出物)・甘味料(ステビアエキス)・甘味料(ステビオシド)・甘味料(レバウディオシド)となります。
砂糖の200〜300倍の甘さがあります。ダイエット食品によく使用されています。2004年6月に国際保険機構(WHO)と国際連合食糧農業機関(FAO)の世界機関より安全宣言が出されたことで、広く使用されています。
[4]原材料と正しい摂取量を知って、上手に人工甘味料を取り入れてみよう。
ご紹介してきたとおり、人工甘味料にはさまざまなメリット・デメリットがあります。それぞれの甘み成分の特徴と副作用もしっかり理解して頂けたでしょうか。
甘味料は世の中にある多くの商品に使われており、1日1回以上はほとんどの人が口にしていますが、最近は人工甘味料を使わず天然甘味料を使った商品も増えてきました。「甘み」という味は、食事を美味しくいただく上でなくてはならない味覚の1つです。
ダイエットや健康維持の観点から摂りすぎは良くありませんが、あまり過敏になりすぎず天然甘味料と人工甘味料を上手に選択して、食に対する意識を変えていきましょう。
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