スキンケアにはオーガニック?今さら聞けないオーガニックの基礎知識
現代の日本では、化粧品に限らず食品などのオーガニック製品へのニーズが高まっています。芸能人や海外セレブがおすすめしていることもあり、オーガニックにこだわる方も増えてきています。そんな方達の中には、オーガニックの製品についてよく分からないまま購入している方も少なくありません。今回は、今さら聞けないオーガニックスキンケアの基礎知識をまとめました。
2018年01月12日更新
記事の目次
[1]そもそもオーガニックってなに?
オーガニックの定義
オーガニックの意味は「有機栽培であること」であり、主に化学肥料や化学合成された農薬を使わずに育てられた安全な食物や植物を指しています。現在表示を禁止されている「無農薬栽培」と一緒なのでは?と思われがちですが、そうではなく、有機認定を受けた栽培方法でなら農薬の使用は認められています。つまり、化学合成された農薬を使用することはできないが、天然原料による農薬を使用することはできるというのが、オーガニックです。
オーガニックのスキンケア化粧品が選ばれるワケ
オーガニックと言えば、化粧品に限らず食品などもありますが、特にオーガニックのスキンケア化粧品は今最も注目されているジャンルと言えます。芸能人が紹介したり、海外のセレブまで愛用しているオーガニックスキンケア化粧品は、「自然派」や「ナチュラル」など魅力的なイメージばかりが浮かびますが、一体なにが良いのでしょうか。
- 天然由来成分のチカラ
- 肌本来の機能を引き出すチカラ
- 何よりも、地球に優しく作られている
オーガニックスキンケア化粧品には、植物のエキスをし使用しているものが多く、その植物の持つチカラが肌へ優しく作用します。昔からの生活の知恵として「火傷にはアロエ」「虫刺されにはドクダミ」などというように、植物のチカラは古くから肌トラブルに生かされてきました。化学成分と比べてトラブルが少なく、あったとしてもその反応は穏やかです。どんな土地であっても強く生き続ける「環境適応能力」「抗酸化力」などの計り知れない植物のチカラが、肌を守ってくれるのです。
オーガニックではないスキンケア化粧品は、保湿成分などの「足りないものを補う」ことを得意としていますが、オーガニックスキンケア化粧品は、本来あるべき肌の状態や皮脂量を保てるよう「肌本来の機能を取り戻す」ことを得意としています。肌トラブルを、表面的にケアするのではなく、トラブルの元である原因をケアし、健康な肌へと導くサポートをしてくれます。
オーガニックだから肌に優しいのはもちろんですが、それよりもとにかく地球に優しい作りになっています。原料である植物に化学肥料や農薬を使用していないため、土壌や水の汚染を防ぎ、動物や虫、植物を守ることにつながります。敏感肌でない方でも、エコな生活を取り入れている方はオーガニックを選んでいます。
ケミカルスキンケア化粧品との違い
オーガニックスキンケア化粧品と大きく違う点は、ケミカルスキンケア化粧品には化学成分が含まれている点です。
化学成分を配合することで、シミやシワなどのピンポイントな肌トラブルに即効的に作用し、清涼感を与えるなどの使用感の良さもあります。また、品質維持のため添加物も配合されており、肌トラブルを起こしやすい化学成分が含まれているため、敏感肌の方には刺激が強いものもあります。化学成分にアレルギーがなく、シミやシワなど、ピンポイントで集中的にケアしたい方や、即効性が必要であったり、使用感が好みであればケミカルスキンケア化粧品を使って問題ありません。
オーガニックスキンケア化粧品は、化学成分が含まれていないため肌に優しく働きかけます。即効性はありませんが、長く使い続けていけば肌質の改善を望めます。気長に使用してみましょう。
無添加化粧品とは別物?
オーガニックと無添加って同じ意味では?と思われがちですが、ちょっとした違いがあります。無添加化粧品には、「人工添加物」が含まれていません。人工添加物とは、主に防腐剤や着色料が挙げられますが、特に防腐剤のパラベンは刺激的で、敏感肌の方は避けた方が良い成分でもあります。
その添加物が含まれていないから安心と思いきや、人工添加物以外の化学成分は含まれている場合があります。化学成分にアレルギーがある方は、無添加だからと安心せず、成分をしっかり把握することが大切です。
[2]オーガニックって本当に安全?
オーガニックのスキンケア化粧品が合わない人もいる
オーガニックスキンケア化粧品に変えたら肌が荒れてしまう方もいます。オーガニックスキンケア化粧品には、植物エキスが配合されていますが、その植物にアレルギーを持っていると肌が反応し荒れてしまいます。
オーガニックスキンケア化粧品には、化学成分が配合できない代わりに、さまざまなチカラを持つ植物エキスが微量ながら何種類も配合されている場合があります。混在した植物エキスの成分によってアレルギーを引き起こす場合があるので注意が必要です。サンプルや、小さいサイズのものから試してみる必要があります。
また別の理由として、ケミカルスキンケア化粧品を使い続けていた方は、「補うケア」ではなく「肌を元から改善するケア」のオーガニックスキンケア化粧品に変えたことで、化学成分によって保湿成分や美白成分が即効的に作用していたものが補いきれなくなりトラブルを起こしてしまうこともあります。オーガニックスキンケア化粧品を使っていくためには、長い目で見て判断する必要があります。
基準が定められていない
オーガニック先進国であるアメリカやヨーロッパでは、オーガニックコスメの認証機関などがあるのに対し、日本にはそういったものがない上に、オーガニックコスメに関しては、はっきりと基準も定められていません。そのため日本で作られているオーガニックコスメの中には、とてもオーガニックとは言えないような成分が配合されている商品も店頭に並んでいることがあります。肌トラブルを起こさないためにも、成分を自身の目で確認することが大切です。
保存方法
オーガニックスキンケア化粧品には、化学成分である防腐剤が配合されていません。しかし、ある程度の品質維持は必要なので、天然由来の保存料が含まれているものがほとんどです。しかしその保存期間は劣り、使用期限が短く設定されています。また、雑菌の繁殖もしやすいため、保存方法に注意が必要です。まずは、雑菌が化粧品に入ってしまわないよう気を付けましょう。
ボトルやポンプの口に、なるべく手を触れないようにしたり、容器に入っているクリーム状のものはスパチュラでとるなどしましょう。保存場所は、直射日光の当たらない涼しい場所で保管しましょう。夏場などの暑い時期には、冷蔵庫に保管することも可能です。ですが、冷蔵庫内の冷風が直接当たる場所に置くのは避けましょう。せっかくの有効成分を壊してしまう可能性があります。
キャリーオーバー成分
キャリーオーバー成分とは植物エキスの抽出工程や、原料の成分安定の目的で使われるアルコールや安定剤、防腐剤などを指します。化粧品には全成分表示義務がありますが、これらキャリーオーバー成分については成分表への表記義務がないため、知らないうちに添加物をとり入れてしまっていたということになりかねません。最近では原料にキャリーオーバー成分も表記されることが増えていますので、成分表はしっかり見るようにしてください。
[3]自分に合うオーガニックスキンケア化粧品の選び方
海外のオーガニック認証機関の認定
日本にはまだオーガニックコスメ認証機関がありませんが、海外ではオーガニックコスメを厳しく審査するオーガニック認証機関や団体が存在します。その認証機関からの認定を受けているオーガニックコスメであれば、まず成分には問題ありません。自身の肌に合うのであれば、海外のオ―ガニック認証機関の認定を受けているスキンケア化粧品を使いましょう。
国産オーガニックコスメ
日本にはオーガニック認証機関はないものの、日本で生まれたオーガニックコスメは、私たち日本人の肌に合うよう研究し、開発されています。海外のオーガニック認定を受けているからといって、万人の肌に合うわけではありません。もちろん海外のコスメであればその地の方々の肌に合うよう作られています。角質層が薄く、肌が弱い私たち日本人は、国産のオーガニックコスメを使うことをおすすめします。
自分の肌タイプに合うオーガニック成分
ケミカルスキンケア化粧品と比べて即効性はないものの、人それぞれの肌トラブルに有効な成分が入っているオーガニックスキンケア化粧品もあります。その代表的な成分をご紹介します。
- 美白
- 乾燥・肌荒れ
- ゴワつき・ニキビ
美白については、皮膚表面が剥がれ落ち、新しい皮膚が生まれる角層のサイクルであるターンオーバーが正常に機能していれば叶います。しかし、ターンオーバーを促すのには時間がかかるため、少しでもトーンアップのサポートをする成分として「カミツレ花エキス」があります。角質層の水分量をアップし、その水分や血流の巡りを良くします。それによって肌が活性化し、透明感を与えるのでトーンアップを期待できます。
乾燥が引き起こす肌トラブルはたくさんあるため、保湿成分は重要です。保湿に関してはケミカルスキンケア化粧品はうるおいを与えることがメインですが、オーガニックスキンケア化粧品では肌のバリア機能を正常に戻す、または高めることで角質層の水分保持力をアップさせることがメインの目的です。
それでもやはり乾燥は肌にとって嫌な存在なので、少しでも保湿力を上げる成分として「マカダミアナッツオイル」があります。マカダミアナッツはダイエット中のおやつとしてもおすすめされるほど良質な脂質を持っていて、その構造は皮脂と似ています。肌なじみが良く、他にも肌細胞の再生をサポートするチカラを持っています。
乾燥からもつながるゴワつきやニキビですが、肌の新陳代謝の低下も原因の一つです。肌の新陳代謝を良くし、肌をやわらかくなめらかにする「ハトムギエキス」がおすすめです。ハトムギエキスには抗炎症作用もあるため、ニキビなどの炎症トラブルにも優しく作用します。
こだわり派のあなたは手作りしてみよう
スキンケア化粧品は買うもの、と思い込んでいる方も多いですが、実は材料さえあれば簡単に作ることができます。売っているものでは満足できなかったり、入っている成分を把握したいなど、こだわり派のあなたには、手作りスキンケア化粧品をおすすめします。作る量や、その時の肌の状態で成分を選べるので、無駄にすることがなく経済的です。
- オーガニックスキンケア化粧品の作り方
- 作る上での注意点
化粧水はとっても簡単で、精製水に入れたい成分を入れて混ぜるだけです。乾燥が気になりしっとり仕上げたい場合には「ベタイン粉末」、ニキビや肌の赤みが気になる場合は「ビタミンC誘導体粉末」を混ぜましょう。目じりのシワなどには、マカダミアナッツオイルやホホバオイルなどのオイルを、保湿作用のあるネロリ精油などと混ぜると、美容液も手作りすることができます。
乳液やクリームは、精製水にオイルなどの入れたい成分を入れて電子レンジを使って温め、混ぜながら人肌程度まで冷まし、グリセリンなどを入れて混ぜるとできあがります。ベタイン粉末やビタミンC誘導体粉末は、ドラッグストアなどにはなかなか置いていないですが、Amazonなどで簡単に手に入ります。
手作りのオーガニックスキンケア化粧品には前述のように、防腐剤を入れていません。そのため雑菌が繁殖しやすく、酸化しやすく腐ったりしてしまいやすいです。特に注意が必要なのが、作っている時に使う器具や容器の状態です。
購入して初めて使うもの、以前消毒したものでも、必ず作る前に消毒しよく乾燥させてから作るようにしてください。また、保管についても涼しい場所や冷蔵庫に保管するなどしましょう。手作りの場合、1週間ほどで使い切るのが望ましいので、1週間で使い切れる程度の量を目安に作りましょう。
[4]オーガニックスキンケア化粧品で肌の本来のチカラを取り戻そう!
今回お話したように、「オーガニックだから絶対肌に良い」というワケではありません。ですが、初めはサンプルなどでオーガニックスキンケア化粧品を試してみましょう。自身の目で成分を確認し、実際に使って使用感や肌への作用を実感してみましょう。
ケミカルスキンケア化粧品に頼りきりだった方は、最初は物足りなく感じるかもしれませんが、それだけケミカルスキンケア化粧品には強い成分が含まれているということです。肌にも、そして地球にも優しいオーガニックスキンケア化粧品を継続して使うことで、肌本来のバリア機能や水分保持力を取り戻し、少し無茶してもトラブルを起こさなかった頃のような若々しい肌へ導きます。
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