光毒性成分「ソラレン」を含む化粧品や植物に注意!正しい対処法を知ろう
「光毒性」という言葉をご存知でしょうか。紫外線に強く反応を起こす成分の特徴をさす言葉ですが、実は身近な化粧品やアロマ製品等に含まれています。しかも主に美白製品に多いのです。紫外線ダメージをケアするための美白製品に多いのは何故なのでしょうか。光毒性について、また製品を安心して使用するための方法をご紹介します。
2018年01月11日更新
記事の目次
[1]光毒性とは
光毒性の意味
光毒性とは、太陽の光(主に紫外線)にあたることで、皮膚に対して毒性を起こすことをいいます。通常皮膚は紫外線を浴びることで日焼け(サンバーン)をしたりシミ・しわ・たるみの原因に繋がったりと強い影響がありますが、これは毒性とまでは言いません。
光毒性とは「光毒性接触皮膚炎」という紫外線を浴びたことで皮膚が炎症を起こしてしまうことをいいます。これは光毒性をもつ成分が肌に紫外線エネルギーを蓄積し、その後一気に肌の内部に放出する作用があるため起こります。そのため短時間で日焼けをしすぎた状態、すなわち火傷のような状態になってしまうのです。
光毒性の症状
光毒性のある成分がついている部分は、紫外線を浴びることでかゆみを伴う赤い炎症が起き、かぶれのような状態でこまかな水泡ができたりただれたりします。それは汗をかくことで更に悪化するため、夏場や運動をする時には特に注意が必要です。
また日差しを直接浴びる部分=人の目から見える場所であるため、このような炎症が起きると見た目にも影響がでます。更に火傷と同様炎症度合によって赤みが収まってもその部分がシミとして残ってしまいます。
光毒性のある成分「ソラレン」
光毒性のある成分として有名な「ソラレン」。詳しい方でなくともなんとなく聞いたことがあるな、という方もいるかと思いますが、このソラレンは「フロクマリン」という成分の一種です。
化学組成としてはこのフロクマリンはラクトン類・クマリン類に分類され、柑橘系のものに多く含まれている成分の1つです。濃度によって皮膚への刺激が強くなり、光毒性がでることがあります。
[2]化粧品の光毒性
注意する原料
成分としてはフロクマリン(ソラレン)ですが、実際にはどんなものに光毒性があるのでしょうか。
■柑橘系
ソラレンを含むフロクマリン類は柑橘系の植物が保持する成分です。
・グレープフルーツ
・レモン
・オレンジ
・ゆず
・スダチ
以上の植物等に含まれています。
また、エッセンシャルオイル(精油)では、
・ベルガモット
・アンジェリカ・ルート
・レモン
・グレープフルーツ
・ライム(圧搾法抽出)
・ビターオレンジ
■その他の植物
柑橘系以外では、以下のような植物が挙げられます。
・セロリ
・ライム
・ニンジン
・パセリ
・イチジク
・キュウリ
・キウイ
・アセロラ
以上の植物等にもフロクマリンは含まれています。普段よく食べているものばかりではないでしょうか。光毒性とは以外と身近に起こりえる反応なのです。
また、上記の植物にはビタミンCが豊富に含まれているものが多く、ビタミンCはシミの色素還元効果や、メラニン生成の抑制効果等があるため美白製品によく使用されてきました。
以前はこの光毒性によって化粧品での肌トラブルが起きたこともありましたが、それは1970年代にアメリカで起きたことを発端に現在では改良されており、ほとんどの製品は安全に使用できるようになっています。
[3]光毒性(ソラレン)を含む化粧品の使用注意点
今まで光毒性についてお伝えしてきましたがかなり身近なものにも含まれており、少し不安になった方もいるかもしれません。しかし使用方法を間違わなければ大丈夫です!以下のことを守って安全に使用してください。
使用のタイミング
光毒性は太陽の光に含まれる紫外線に反応して起こる症状です。そのため光毒性をもつ食べ物を食べたり、化粧品を使用する場合は基本的に夜に行うようにしましょう。光毒性の効果の持続時間は食べ物は摂取してから2時間後がピークになり、皮膚にぬった場合の持続時間は5~7時間、長くて12時間といわれているため、朝には安全な状態になります。
最近では美容のため朝食にフルーツやスムージーを摂る方も多いと思いますが、これは注意が必要です。光毒性があるフルーツ等を朝食で食べると丁度出勤や外出等をするタイミングで反応のピークが来てしまうので、余計ダメージを受けやすくなってしまいます。光毒性のある食べ物は夜に食べるのがおすすめです。
また、前述の通り現在ではお店で売られている製品はほとんどのものが朝にも安心して使用できるよう改良されているため問題ありません。しかし、エッセンシャルオイル(精油)や生のフルーツを使用して自分で手作りされている方は要注意です。
レモンやキュウリのパックを朝行うと、その形にシミができてしまった!なんてことがあるかもしれません。エッセンシャルオイル(精油)については後述しますのでそちらを見て安全に使用してください。
ビタミンC誘導体
「ビタミンC誘導体」という言葉はよく聞くと思いますが、通常のビタミンCを肌に浸透しやすいよう改良されたものです。また、元々のビタミンCは抗酸化作用や美白ケアの効果が高いのですが、成分が非常に壊れやすいため化粧品に配合することが難しいものでした。その成分を安定させ、効果を届けやすくしたものがビタミンC誘導体です。
こちらは元々のビタミンCが持つ光毒性がでないようにも改良されているため、ビタミンC誘導体が含まれる製品は朝でも安全に使用できます。
安全なエッセンシャルオイル(精油)
エッセンシャルオイル(精油)にも一見柑橘系なのでNGに思えても、実は安全なものがあります。
- オレンジ・スイート
- マンダリン
- ライム(水蒸気蒸留法で抽出されたもの)
オレンジスイートは光毒性がありませんが、ビターオレンジには強い光毒性があるので気を付けてください。また、基本的に水蒸気蒸留法で抽出した精油は光毒性がかなり少なくなります。ライムは柑橘系ですが水蒸気蒸留法で抽出されたものは大丈夫です。圧搾法で抽出されたものは強い光毒性があります。
フロクマリンフリーのエッセンシャルオイル(精油)
ベルガモットには非常に強い光毒性がありますが、それと同時にフェイシャルやボディケアでよく使われる精油でもあります。そこで光毒性をもつ成分であるフロクマリン(ベルガモッテン)を取り除いたものがフロクマリンフリー(FCF)と呼ばれています。こちらも安心して使用して頂けます。
部屋の芳香浴など、直接肌につけない場合は通常のベルガモットで問題ありませんが、マッサージ等で肌に直接つけるケアをする場合にはフロクマリンフリーのエッセンシャルオイル(精油)を使うようにしてください。
[4]美白効果の高い光毒性商品は、正しく使おう!
光毒性は柑橘系のフルーツやビタミンが豊富な野菜に多く含まれていることがわかりました。柑橘系に含まれるビタミンCは美白効果やアンチエイジング効果等女性には欠かせない栄養素ですが、ビタミンCには光毒性が含まれています。
シミ対策として美白ケアをしているのに逆にシミや火傷のような跡が残ってしまうなんて怖いですよね。朝にフルーツを食べるのはとても一般的なことですが、そんな身近な所に光毒性の危険が隠れています。しっかりと使用・摂取のタイミング等に気を付けて安全にケアをしてくださいね。
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