マクロビオティックって何?身体を健康にしてくれる食事法の基礎を知る
健康になる食事法の一つとして「マクロビオティック」が挙げられます。「難しそう」、「ストイックなことはできないかも」と思いがちですが、マクロビオティックは本来の日本の食事に沿ったものなのです。マクロビオティックの基本理念や実践できる食事法など詳しくご紹介します。
2018年05月21日更新
記事の目次
[1]マクロビオティックの基礎知識
マクロビオティックとは
マクロビオティックとは、「長く思いっきり生きるための理論と方法」のことです。これを実践するためには、大きな視野で生命(いのち)を見ること」が重要となります。古代より野菜中心の生活をしてきた人類は、動物性の食べ物を口にするようになり、現代では食品添加物を含んだ食品、インスタント加工食品など、身体にとって不必要なものを摂取するようになりました。
そのため、一昔前にはあまり見られなかったアトピーやアレルギー、肥満、ガン、糖尿病などの現代病が増えてきたのです。それらを解決させるための食事法が「マクロビオティック」と言われています。
マクロビオティックの意味
マクロビオティックは、「マクロ(MACRO)=大きい・長い」、「ビオ(BIO)=生命」、「ティック(TIQUE)=術・学」という意味あります。もともと、古代ギリシャの医学者や哲学者が使っていた言葉です。海外からきたもの、というイメージもありますが、実はマクロビオティックは日本の伝統力をベースとしたものです。
マクロビオティックの基本
難しそうに思えますが、マクロビオティックはとてもシンプルなものです。玄米を主食とし、副食には野菜、漬物、乾物を基本としており、独自の陰陽論をもとにした調理法や食材のバランスを考えた「食事法」です。
日本の伝統食である、野菜・穀物・海藻などをベースに自然と調和を取りながら、健康な暮らしを送ることを目的としています。
マクロビオティックのキーワード
- 身土不二(しんどふじ)
- 一物全体
- 穀物菜食
- 陰陽調和
身土不二とは、「身体と環境がバラバラではいけない」という意味です。私たちの身体は食べ物、空気、湿気、音などからできています。そうすると、その土地で生息し、季節に合ったものを食べることが身体に取って一番の喜びになるのです。
日本で住んでいる場合には、国産品であれば問題ありません。海外の環境で作られたものよりも、日本で育ったものを体内に取り入れることで、身体が土地と馴染み、より健康になるというものです。
最近では、「ニンジンの皮や大根の皮にも栄養が含まれている」とメディアでも取り上げられるようになりました。マクロビオティックの一物全体という考え方は、なるべく皮を剥かないで、丸ごと食べようという意味です。
全ての食べ物は、根や皮を含んだ全体で栄養バランスを取るようにできています。米なら玄米や胚芽米を、葉菜なら野菜の芯や根も食べるように工夫したり、根菜類は土の部分をよく洗い、皮をむかずに調理して食べてみましょう。
穀物、野菜、豆、海藻類を中心とする食事の事です。穀物を40~60%の割合とし、野菜を20~30%、豆類を5~10%を基本とし、魚介類は週に数回、肉類や卵、乳製品は月に数回を目安で食事を行うようにします。
マクロビオティックにおいて、陰陽とはとても重要なものであり、東洋の伝統的な世界観です。「陽」には身体を温める働きがあり、求心的なエネルギーを持ちます。反対に「陰」には身体を冷やす働きがあり、遠心的なエネルギーです。マクロビオティックにおいては、陰陽の原理のもとに食べ物を判断していきます。
分かりやすいのは、ニンジンとナスです。紫色で柔らかく全体的に陰の性質を持つナスに比べて、ニンジンはオレンジ色で硬く陽の性質を持ちます。また身体を冷やす夏野菜は陰性、身体を温める冬野菜は陽性となります。
[2]マクロビオティックで得られる効果
脂肪を減らす
私たちは普段の食事から、当たり前のように脂肪分を摂取します。肉や乳製品にも多くの脂肪分が含まれていますよね。しかし、脂肪とは本来あまり摂取する必要のないもので、現代の食生活では取り過ぎとなっています。
特に、肉類に含まれる飽和脂肪は過剰摂取となると血管にこびりつき、血管を硬くして心臓病や脳梗塞など死にいたることさえあります。マクロビオティックは、脂肪分を極力摂らないような食事法です。野菜中心の食事となるため、余計な脂肪分を摂ることなく、体内に溜めた脂肪分を減らすことにもつながります。
生活習慣病が改善する
動物性の脂肪分、たんぱく質、糖類を摂り過ぎている現代の食生活をマクロビオティックによって見直すことにより、生活習慣病の改善にもつながります。
動物性のものより植物性のたんぱく質、脂肪分を中心に摂取するようにし、多糖類の食べ物を食べるようにするだけでも、体調は改善していくでしょう。
[3]マクロビオティックの実践方法
身体に悪いものは食べない
最初から身体に悪い食べ物を避けることで、健康維持をしようとする方法です。身体の中に悪いものを入れて、それを消そうと努力するよりも、もとから悪いものは体内に入れないようにしようというものです。それでは、具体的な食べ物を挙げていきましょう。
- ファストフードなどのジャンクフード
- インスタント食品
- コンビニ弁当
- お菓子や飲料などの砂糖全般を含むもの
- コーヒーなどカフェインが多く含まれるもの
- 肉類
- 酒類
その土地のものを食べる
スーパーには国産品と輸入品が並べられています。食材によっては、輸入品のものが安い場合もありますよね。ついつい輸入品を購入しがちですが、なるべく国産品を購入するようにしましょう。住んでいる土地でできたいわゆる“地元産”のものもいいでしょう。買い物に行く際には、“国産”“地元産”を意識してみましょう。
食物は丸ごと食べる
食材をそのまま丸ごと料理に使ってみましょう。ニンジンや大根は皮をむかずに、ゴボウはしっかり土を落として皮を削がない、大根の葉も捨てずに調理するなど、今まで捨てていた部分を料理の中に取り入れてみてください。
皮を剥くという手間もなくなり、より栄養のあるものを取り入れることができるので一石二鳥ですね。
旬の野菜を知ろう
全ての野菜には「旬」があります。その野菜が摂れる時期が最も栄養価が高く生命力も強いのです。しかし、スーパーにいっても1年中変わらない光景がありますよね。現在では温室で育てたりと夏野菜、冬野菜と関係なく販売されています。
季節感もないので、今の季節は何が旬なのか、よくわからないでしょう。マクロビオティックを取り入れるためには、旬の野菜を知ることから始めてみましょう。
- 春に旬の野菜
- 夏に旬の野菜
- 秋に旬の野菜
- 冬に旬の野菜
アスパラガス、たけのこ、さやえんどう、キャベツ、そらまめ、玉ねぎ、水菜など
きゅうり、ナス、ピーマン、トマト、オクラ、ニラ、トウモロコシ、かぼちゃ、ズッキーニなど
さつまいも、じゃがいも、にんじん、ごぼう、さといも、マツタケ、れんこんなど
白菜、大根、ねぎ、小松菜、ブロッコリー、ほうれんそう、チンゲンサイ、かぶなど
[4]見直される「和食」
「粗食」というイメージを持たれやすいマクロビオティックですが、実はユネスコ無形文化遺産に登録された「和食」も、マクロビオティックの原理に沿っています。その土地で採れたものを食べる「身土不二」、食材を余すところなく工夫して食べる「一物全体」、野菜中心の「穀物菜食」など、健康食としての和食が世界中から注目を浴びるようになりました。ご飯に味噌汁、煮物、漬物といったものが本来の和食です。
味付けも味噌、醤油、塩が基本となり、消化・吸収しやすいようにできているのです。マクロビオティックを実践しよう、と考えると難しくなりがちですが、食事を和食中心にしようと考えると実践しやすくなりますね。
[5]マクロビオティックの資格を取ろう
マクロビオティックの資格について
マクロビオティックに関係する資格は、いくつか存在します。名前は違いますが、どの講座もマクロビオティックを基礎からしっかり学び、陰陽理論や具体的な実践方法などの正しい知識を身に付けた“食養のプロフェッショナル”になることを目標としたもので、資格の取得方法や金額によって自分で選択してみましょう。
資格を取るメリット
- 本当に効果のあるマクロビオティックを知ることができる
- 家族に取っても嬉しい知識となる
- マクロビオティックコンサルタントとして活躍できる
中途半端な知識で実践しようとしても、なかなか理想とする健康状態を手に入れることは難しいです。講座を受けてマクロビオティックの考え方や食事法を理解するまでしっかり学ぶことで、効果的な実践ができます。
マクロビオティックを理解できると、自分だけでなく家族の健康管理にも役立ちます。家庭の中での実践しやすいので、食生活の改善や子どもへの食育にも活用することができます。
マクロビオティックに興味がある人や健康に悩んでいる人に、アドバイスができるようになります。また、自宅でサロンを開業したり、マクロビオティック講座を開講したり食育に関する仕事など、自分の健康管理でなく、今後のキャリアにつなげることもできます。
資格の取り方
マクロビオティック検定A級・S級
国際食学協会(IFCA)の国際マクロビオティックアカデミーが認定する資格で、A級が入門、S級は専門課程を学ぶことができます。基本的には教室での受講となり、資格取得までには半年~1年かかります。
マクロビオティックコンサルタント資格講座
オンライン通信で資格取得ができる講座です。スマホで勉強することができるので、通勤中の電車の中や家事の合間など、時間がある時に手軽に勉強できます。1日5分ずつでもスキマ時間を使って進めることができ、いつでもWeb試験を受けることができます。
マクロビオティックセラピスト資格講座
一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)の認定資格である「マクロビオティックセラピスト」です。テキストを見ながら在宅で試験を受講することができ、テキストだけでは分からない食材の洗い方、切り方、調理法はDVDで学ぶことができます。自分のライフスタイルに合わせて始めることができます。
[6]マクロビオティックで健康な身体を手に入れよう
敷居の高いイメージがあるマクロビオティックですが、日本の「和食」として捉えるとそれほど難しいものではありませんよね。朝ごはんに玄米のおにぎり、味噌汁、漬物で立派なマクロビオティックな食事となります。
「私たちの身体と心は食べたものでできている」とよく言われるように、食べ物は身体を作ります。その土地で育った栄養豊富な食べ物を体内に取り入れることで、より健康的な生活を目指していきましょう。
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