ストレスによる過食防止対策4選!なぜ食べ過ぎてしまうの?
イライラしたときや仕事で疲れたとき、甘い物やお菓子を食べるとホッとしますよね。でも、気がついたら無性に食べるのがやめられずに「真夜中なのに菓子パンもスナックもペロリ!やめたいのに、やめられない…」という経験はありませんか?本当は痩せたいのに、ダイエットしているのに、なぜ食べてしまうのでしょうか?今回はそんなあなたのために過食ストレスについてまとめてみました。
2018年05月25日更新
記事の目次
[1]過食で激太り?!
人は脳の視床下部にある満腹中枢が刺激されると、食べたいと思わなくなります。反対に摂食中枢が刺激されると、食欲が湧き起こります。甘い糖質食品は、快感物質のβエンドルフィンを分泌して摂食中枢を刺激します。食べ過ぎになるのはこのためです。
カロリー摂取量が増えると、体重も増加して肥満を引き起こします。肥満は、食べ過ぎ、飲みすぎ、運動不足、喫煙や生活習慣による原因が多く、身体への負担が重なり、将来的に成人病といわれる病気のベースをつくります。
生活習慣病と呼ばれる、糖尿病・高脂血症(高コレステロール血症)高血圧・痛風・高尿酸血症などは、すべて肥満が原因で引き起こされる疾患です。
つまり過食で激太りすることは、将来、成人病を発病させるベースをつくり、健康への悪影響を及ぼすリスクが高いのです。
[2]ストレスとホルモンの関係
精神的な不安感やストレスは身体に大きな影響を与えます。生活や食生活が乱れると脳の伝達物質であるセロトニンが不足します。これは脳の機能を安定させるホルモンです。意欲を司るドーパミンや不安感をあおるノルアドレナリンをコントロールして、心身のバランスを保っているのです。
ストレスがかかると過食になるのは、高カロリーで味付けの濃い物を摂取するほど、脳内のセロトニンが分泌されるからです。
つまり食べるほどホッとするのは、セロトニン効果のお蔭で、ストレスからの身を守るために防衛反応をしているわけです。
しかし、精神を落ち着かせようとして過食が長期にわたると、メタボリックシンドロームと呼ばれる生活習慣病へと移行していき、体重増加で肥満となり、すべての成人病の源と言われる動脈硬化を誘発することになるので大変注意が必要です。
[3]過食するとあらわれる症状
うつ
繰り返し気分が落ち込み、すべてのことに対して意欲がなくなります。体重や外見へのこだわりや自己評価の低さ、完璧主義であるなど、心因的原因から引き起こされます。
体重や体型に関する認知が歪んでいて、食欲がコントロールできなくなります。また、極端なヤセ願望を持ち、少しでも太ることに対する恐怖心が強くなります。激しい体重の変動で不適切な代償行動が表れることもあります。
不適切な代償行動は、大量の食べ物を食べてしまった後、非常に後悔して、食べた分だけ体重が増えないように下剤をたくさん服薬したり、自分で吐き出したりすることです。極端な気分変動の出現、怒りっぽくなったり不安が強くなったりして、抑うつ症状が悪化すると自殺企図も出現します。
胃痛・吐き気
胃のなかに常に食べ物がある状態だと、胃腸の消化機能は疲労しきってしまいます。また嘔吐すると胃酸で歯が痛みます。そのため空腹の時間をつくることが大切です。適度な食事の間隔は、1回分の食事が消化する4~5時間後です。
肌荒れ
過食は、胃の処理能力を超える量を食べてしまうことです。胃腸は処理能力が越えると、食べ物は腸管に残ります。便は不要物なので腸管の中で有害物質を放出し始めます。血液の中にも有害物質が流れ込み、血流に乗って全身に毒素が行きわたります。そうなると当然肌荒れが起こります。
便秘
便秘は、胃腸の消化速度が食事の量に追いつかない場合に起こります。消化機能が発達している人はたくさん食べてもスムーズに排出されますが、ストレスによって、自律神経のバランスが乱れると以下のような症状があらわれます。
- 血管が収縮、心拍数が上がり、血圧も上がる。
- 呼吸が浅くなり、乱れてくる。
- 筋肉の緊張が高まり、腸の運動も不規則になってしまう。
よって腸内環境が悪くなり便秘がちになってしまうのです。腸の消化運動(蠕動運動)が、スムーズにいかなくなるのです。
[4]ストレスによる過食防止対策4選
食事の質を整える
毎日、スナック菓子やアイスなどジャンクフードばかり食べていませんか?成人女性の摂取カロリーは1日2000kcalです。
一食だと650kcalです。さらに4つの栄養食品群で分けて、30歳~49歳までの1日の平均摂取量を見てみましょう。
- 第1群:乳製品250g、卵50g
- 第3群:魚介・肉類が100g、豆・豆乳製品が80g
- 第3群:野菜類350g、芋類100g、果物200g
- 第4群:穀類270g、油脂20g、砂糖10g
砂糖にかぎって見ると、これは料理の調味料だけで済む量です。いかに菓子類が必要ない糖質量を含んでいるかが分かりますね。1日の理想的な食事のエネルギーは、1群から3群までの食品を3点ずつ、4群は活動量に合わせて適度の調整するのが上手な栄養摂取方法になります。
健康的な食事とは、各種の栄養素を偏ることなく、バランス良く取り入れることなのです。
生活リズム・環境を整える
まず、1ヶ月の規則正しく過ごす計画表をつくりましょう。仕事が忙しくて深夜の帰宅だったり、朝方2時過ぎの就寝が続いたり、過食になる環境は生活リズムが不規則に乱れていることが原因です。またキッチン周囲や部屋の整理ができておらずに、すぐ手を伸ばせば手軽に食べられるパンやスナック菓子が置いてあることも悪循環のひとつになります。
身の回りの無駄な食べ物は一切置かないようにしましょう。飲物も就寝前に覚醒作用のあるカフェインは飲まないように、口に入れるのは糖質の高いものには避けて、ミネラルウォーターを中心にすると良いでしょう。成人に必要な1日の水分摂取量は1500mlです。脱水にならないように気をつけましょう。
また寝つきの促進は、就寝前に39度~42度前後の湯船に入浴すると効果的です。身体が温まると、抹消血管が拡張して全身の筋肉と心のリラックスにもつながり、質の高い睡眠が得られます。
運動で体を整える
気軽に楽しめるストレッチやダンス、ウォーキングなどはいかがでしょうか?1日に30分程でよいので、有酸素運動、また筋トレなどの無酸素運動をおすすめします。これらは食欲をコントロールするホルモンに働きかけて、抑制してくれる働きがあるのです。
ストレスにならない程度に、楽しくできそうなものを選択して、ダイエット目的ではなく、健康目的として体を動かしてみましょう。ヨガ、気功、ジャズダンス、ベリーダンス、フラメンコ、日本舞踊、現代は様々な運動やダンスが紹介されています。
全身を動かすことは、筋肉を鍛えることにもなるので、全体に引き締まり、結果的にスタイルも良くなり一石二鳥と言えます。
癒しで心のイライラを整える
身の回りに癒し効果のあるグッズを置いてみましょう。
- 聴覚
- 嗅覚
- 視覚
聞き心地の良いアルファー波のCD、海や森の中の鳥のさえずりや民族音楽でリラックス。
アロマテラピーや香りのキャンドル、お香などによるリラックス効果で脳への安らぎを。
ダイレクトに感動するクオリティの高いエンターテイメント溢れる映画で非日常を体験。
映像や音楽、香りの快適な刺激は血行を良くする唐辛子のように、心に潤いをもたらせ、生活の張りや活気を生み出してくれます。
[5]過食が改善できないときは
こんな症状はありますか?
- 食べたものをわざと吐いたり、下剤や浣腸で出したことがある。
- 家中のものを短時間で、食べつくしてしまう。食べている時はやめられない強い衝動がある。
- 食べている時は何も考えずにいられて幸せだけど、食べた後は自己嫌悪におちいる。気分の浮き沈みが激しく、体重が100g増えても生きている価値がないと思ってしまう。
上記の状態が、3ヵ月以上、毎週1回以上は続いている場合や、コントロールできないと感じているのであれば、心がかなり疲れている可能性があります。
まずは、お近くの心療内科クリニックを探して、医師の診察を受けてみましょう。予約が必要なクリニックもあるので、電話で事前確認してから受診しましょう。
ストレス社会の現代は、心の風邪でカウンセリングを受ける方がとても多い時代です。オフイスの近い都会でしたら、夜間20時くらいまでオープンしている気さくなクリニックもあります。
大切なのは、一人で考え込まないことです。気楽にマッサージを受けるつもりで、癒しのプロに相談してみることをおすすめします。メンタルを扱うスタッフはコミニケーションのプロですから、お話が苦手なあなたも大丈夫です。過食のセーブに関する相談についても、良いアドバイスがもらえますよ。
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