抗酸化成分でサビない身体へ!効果的な摂取して活性酸素を取り除こう
体内で発生する活性酸素から、細胞を守るために欠かせないのが「抗酸化成分」です。抗酸化成分を体内に取り入れることで、肌荒れや生活習慣病の予防など、さまざまなメリットがあります。今回は、この抗酸化成分を摂取するために欠かせない栄養素や摂り方をご紹介します。
2018年05月01日更新
記事の目次
[1]抗酸化成分って何?
抗酸化成分とは
抗酸化成分とは、抗酸化作用を持つ成分のことで、体内に発生した活性酸素の酸化力を消す力があるものです。少し難しい言い方をしましたが、簡単に言うと“身体に発生したサビを防ぐ成分”です。
私たちの身体は、呼吸をすることで酸素を体内に取り込みます。取り込んだ酸素は各器官を通じて血管や肌、細胞に行きわたります。しかし、取り込まれた酸素を全て使用するわけではなく、使用されずに体内に酸素が余ることもあります。
サビとは、体内で余った酸素の一部が、「活性酸素」という酸化力の強い物質に変化して、身体にサビを作ります。身体をサビないようにする抗酸化成分は、自ら酸化する代わりに活性酸素を身体に害のない状態にする効果があります。
活性酸素とは
活性酸素は、私たちが呼吸をして酸素を取り込んでいる限り、必ず発生する物質であるといえます。酸化力の強い物質であり、身体のサビを招くやっかいなもの、というイメージがありますが、実は人間が生きていくうえで欠かせないものなのです。
活性酸素は血液中の白血球を守ったり、身体のさまざまな器官で生理活性因子としても活躍しています。通常、身体に影響がない程度に発生します。喫煙や過度のストレスなどで多く発生しても、体内の防衛システムが作動して、必要以上に発生した活性酸素は消されます。
しかし、この防衛システムより多くの活性酸素が発生したり、より多くの細胞がダメージを受けると、活性酸素による不調へと繋がるのです。
抗酸化成分が持つ効果
抗酸化成分には、活性酸素を取り除く効果があります。体内に必要以上に活性酸素が発生している場合には、抗酸化成分を摂取して体内のバランスを保つことが重要です。
抗酸化成分を摂取することで、活性酸素による肌荒れ、免疫力の低下、生活習慣病の予防、またガンや動脈硬化の予防にも効果があるのです。
身体が酸化するとどうなるの?
体内の活性酸素が多く発生した場合、身体にはさまざまな症状や病気があらわれます。
◆症状◆
- 肌荒れがおこる
- 白髪が増える
- 免疫力の低下
- 脳にダメージを与える
身体が酸化していくと、シミやシワ、くすみなどの肌荒れの症状を引き起こします。
これは紫外線によって大量に作られる活性酸素から肌を守るために、メラニン色素は生成されるのですが、メラニン色素が多すぎると肌のターンオーバーも間に合わなくなり、シミやそばかすなどの症状として現れてきます。
身体の酸化は、髪にも影響を与えます。活性酸素が増えすぎると、メラノサイトという髪の黒い成分を生成する成分にまでダメージを与え、正常にメラニンが作られなくなって白髪が増えるなどの老化現象につながります。
身体が酸化していくと肌や髪へのダメージだけでなく、免疫力を低下させることとなります。体内に活性酸素が大量に発生していると免疫細胞がうまく働かず、免疫力が落ちてしまい風邪をひきやすくなったり、アレルギーの症状を引き起こしたりということも考えられます。
身体が酸化することによって、脳の神経細胞へのダメージもあります。脳は多くの酸素をエネルギーとして必要とする器官で、体内に大量の活性酸素が発生することでダメージを受けやすくなります。
もともと、脳の神経細胞というのは年齢とともに減っていくものです。酸化により神経細胞が傷つけられることで、記憶力や思考力が弱くなったり、疲れやすくなるなどの症状も出てきます。
◆病気◆
- 生活習慣病
- ガン
- 動脈硬化
- 肝疾患
体内のたんぱく質や脂質、糖質などが酸化すると細胞の性質が変化して、機能が低下してしまうので本来の役割を果たすことができなくなります。そうすると、エネルギーの代謝が低下してしまい、肥満になり、その結果糖尿病や循環器疾患を引き起こします。
身体にとって活性酸素は、ガンのきっかけにもなり、ガンの増殖にも関係しています。体内に大量の活性酸素が生まれると、活性酸素を除去する役目の酵素SOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)が不足してしまい、活性酸素が細胞に働きかけガンに変化します。
また、既にガンを発症している状態で体内に抗酸化成分を取り込むと、健康な細胞よりガン細胞の働きが強くなり、ガンの転移は腫瘍の成長にもつながるという可能性もあります。
活性酸素が血液の中に増えてしまうと、それを取り除こうとする物質が作られます。その物質は血管の中にコレステロールの塊を作り、それにより動脈硬化が起こります。
肝臓は多くの酸素を必要とする器官であり、活性酸素が発生しやすい場所です。肝臓の中には、先ほどご紹介した活性酵素を除去する酵素のSODが存在するのですが、SODは年齢を重ねるとともに減少し、肝臓がダメージを受ける可能性もあります。
[2]抗酸化成分の種類
活性酸素には数種類あり、それぞれ毒性も異なります。それと同様に、抗酸化成分にもさまざまな種類があり、それぞれが働きを補い合っているのです。
抗酸化成分には大きく分けて、水に溶けやすい水溶性抗酸化物質と脂に溶けやすい脂溶性抗酸化物質があり、また数種類あるポリフェノールにも抗酸化作用があると言われています。では、それぞれの抗酸化物質の特性をみていきます。
水溶性抗酸化物質
水溶性抗酸化物質は、細胞膜の内側や細胞の外側で働く物質で、身体の中に貯めておくことはできません。すぐに排出されることから、毎日摂取することが重要です。
- ビタミンC
- ビタミンB群
- ピクノジェノール
- グルタチオン
柑橘類に多く含まれているビタミンCは、ビタミンEの働きを活発にさせる効果もあります。
ビタミンCとビタミンEは相性が良い物質といえるので、一緒に摂取することで相乗効果も高くなります。また、美肌の万能成分としても知られており、コラーゲン産生促進作用も期待できます。
ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸やナイアシンを含むビタミンB群は、健康のためには必要なビタミンであり、バランスよく摂取することが重要です。皮膚や粘膜などの健康を保つ効果もあります。
聞き慣れない物質ですが、ピクノジェノールはフランスの南西部のみに生育している松の樹皮から摂取できるエキスのことです。
植物成分であり、他の抗酸化物質と組み合わせることで、より効果を高めることができます。抗酸化力はビタミンEやビタミンCよりも優れているといわれています。
トリペプチドの1つであるグルタチオンは、3つのアミノ酸から構成されている化合物であり生命維持には必要な成分です。強い抗酸化作用を持っているので、医薬品や美容分野でも幅広く使用されています。
脂溶性抗酸化物質
細胞膜で作用する脂溶性抗酸化物質は、活性酸素から細胞をガードする働きがあります。脂溶性抗酸化物質を摂取することで、活性酸素が細胞内に入り込むことを防ぐ効果が期待されます。
- ビタミンE
- アスタキサンチン
- コエンザイムQ10
- リコピン
ビタミンCとの相性がよい栄養素で、「若返りのビタミン」とも呼ばれています。体内の脂質が酸化するのを予防し、細胞膜の酸化を防ぐ効果が期待できます。それにより、老化と関連する病気への効果もあると言われています。また、血行を促進したり、肌のくすみが改善されます。
カロテノイドの一種であるアスタキサンチンは天然の赤い色素のことで、ヘストカッコスという海藻を作ります。その海藻を栄養分とするエビやサケ、カニなどに蓄積されているので積極的に摂取するといいでしょう。
エビやカニが赤いのは、このアスタキサンチンを多く取り入れているからです。摂取したアスタキサンチンは細胞膜を活性酸素から守る作用があり、紫外線からくるシミやシワなどの肌予防にも効果があります。
アスタキサンチンの抗酸化作用は、ビタミンEの500~1000倍とも言われています。
コエンザイムQ10とは、細胞の中にあるミトコンドリアに存在している物質の事で、ビタミンEをサポートする効果もあります。コエンザイムQ10は、身体のエネルギーを生成するのに欠かせない成分であり、豚肉や牛肉などの肉類に含まれています。
他にも大豆、青背魚など幅広い食品に含まれているので、自然と摂取できているでしょう。そうして、コエンザイムQ10は常に活性酸素から体を守ってくれているのです。
カロテノイドの一種のリコピンは、赤やオレンジ、黄色の色素のことを言います。トマトや柿などに多く含まれています。
ポリフェノール
ポリフェノールとは、植物の色素や渋味、苦味成分の総称のことです。5,000種類以上存在するポリフェノールですが、その中でも抗酸化作用を持っている成分をご紹介します。
- カテキン
- 大豆イソフラボン
- アントシアニン
- エラグ酸
- セサミン
カテキンは、緑茶などのお茶に多く含まれているもので、苦味や渋味を出すものです。カテキンの持つ抗酸化力は、ビタミンEと比べても50倍あると言われています。
大豆イソフラボンは、大豆そのものや大豆製品に含まれているもので、強い抗酸化作用があります。また、大豆イソフラボンにはエストロゲンという女性ホルモンと似たような作用があることから、更年期の症状を緩和したり、PMSを軽減する効果も期待できると言われています。
ブルーベリーなどに含まれている紫色の色素のアントシアニンにも、抗酸化作用があります。また、アントシアニンには目の健康維持にも効果が期待できます。
目の網膜にあるたんぱく質の合成に関わっている物質で、ブルーベリーを食べると目が良くなるというのはこのためです。
エラグ酸は、ざくろやいちごなどのベリー類やナッツ類に多く含まれている物質で、美白成分とも言われています。シミの発生に関係するメラニン色素を抑制する働きがあり、化粧品やサプリメントでも使用されています。
ゴマなどに含まれているセサミンも抗酸化物質であり、特にガン予防への効果が期待されています。
[3]抗酸化成分の摂り方
食事のバランスを意識する
多くの抗酸化成分を含んだ栄養素をご紹介しましたが、全てを摂取することが重要ではありせん。あれもこれも…と食べ過ぎてしまうと、胃の中で消化不良を起こし、結果として身体の酸化を招くこととなります。
抗酸化成分を摂取することは大切ですが、適切な量を心がけてください。また、同じ成分を含んだものや、同じ食品ばかりを摂取することもやめましょう。食事はバランスも大切です様々な食品から抗酸化成分を得ることができるように工夫してくださいね。
しっかり噛む
食事の際に、しっかり噛む習慣をつけることで栄養素の吸収を高めることができます。噛むことで分泌される唾液の中には、食べ物の消化をサポートしてくれたり、活性酸素を抑制する効果も期待できます。
たくさん噛むことは満腹感を増し、歯の健康を守るとともに抗酸化効果もあるということですので、意識して噛む回数を増やすようにしましょう。
薬味を多く使う
ポリフェノールを多く摂取するには、薬味を普段の食事から多く使用しましょう。薬味には、苦味や渋味のある野菜である、しょが、山椒、ネギ、みょうが、大根、唐辛子、パセリなど種類が豊富であり、バリエーションを変えて、食事の中に取り入れることが可能です。
普段の料理に少し加えるだけで、効率よく抗酸化成分であるポリフェノールを摂取することができます。
皮むきやあく抜きはしない
実は私たちが普段捨ててしまう野菜の皮には、多くのポリフェノールが含まれています。同様に野菜から出るアクにもポリフェノールが含まれているのです。
アク抜きが必要だといわれているゴボウ、レンコン、イモ、ナスに関してもアクには毒性がなくアク抜きを行わなくても安心して食べることができます。アク抜きする手間も省けて、ポリフェノールも多く摂取できるなんて、一石二鳥ですよね。
[4]食生活の中に抗酸化成分を取り入れよう
「抗酸化成分」というとあまり聞き慣れないものかもしれませんが、私たちの身体を守る大切な働きを持つものです。活性酸素は重要な物質ではあるとともに、肌荒れや生活習慣病、ガンを引き起こすものでもあります。そのようなことにならないように、抗酸化成分を含んだ食事を意識して摂取するようにし、身体の健康を保ってください。
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